たんたんと広がる
流れの言葉
ささやきはじめている
だるまがころんで
行きはよいよい
あの時、私は
水底に沈む
消えてしまう君と
昨日 握りしめて
終幕の果てを追って
そっと歩いている
おとぎばなしのさき
忘れられた話
記憶に残ったまま
広がっていく 水絵のよう
描き始まる
線と向かい合い
自分らしい色で
塗り替えていくの
黒色に染まっているあの日も
赤色が抱えたあの日も
君だけは ずっと
私を見ていた
消えてしまう君と
昨日 握りしめて
終幕の果てを追って
そっと歩いている
おとぎばなしのさき
忘れられた話
記憶に残ったまま
広がっていく 水絵のよう
水面に滲む あの思い出は
理想に詰まってしがみついている
あの日に残っている君に会いたくて
嗚呼、約束した過去は
溢れ出して染みる
二度と振り向きできない
(白く、青に染まる)
会いに行く時まで
その時まで少し
ひたすら輝いた
君は照らしている
はるか向こうの時
忘れたのを握って
記憶に咲く君が
広がっていく 水絵のよう
散っていく 色付く
たんたんと旅立ちの日