月曜日の朝 妻といつもの くちづけかわして
家を出たその時 僕の心はもう決っていた
子供たちは日一日 いやな自分に似てくるし
近頃 妻の希望といえば会社での出世そして貯金
さようなら もう僕は帰りはしない
さようなら もう僕は帰りはしない
夕食になれば酔う酒とムリヤリ眠るための薬
いつの頃からこんなに僕が飲み始めたのかも忘れた
鏡の中に映る顔が見知らぬ老人のように見える
31年 生きて来た 人生とは何だったのか
さようなら もう僕のバスが出る
さようなら もう僕は振り返らない
住みなれたあの街並み 通いなれたあのキャフェテラス
明日の昼にはそこで友と出逢う約束していたけれど
月曜日の朝 いつもと同じ憂鬱な空を見上げ
家を出たその時 僕の心はもう決っていた
さようなら もう僕は帰りはしない
さようなら もう僕は帰りはしない