人並が去って 雪の下から
ふきのとうがひとつまたひとつ
春が__
白馬の山の残雪が種まきじいさんの姿を見せて
田植が始まる__
長い梅雨が去って 鳥の声に乗って
小川の細流が水芭蕉を添えて
夏が__
白馬の山の頂は恥ずかしそうに顔を見せて
そっと もやの中へ
草木の緑が去って 叙情詩流れ
冷んやり 静かな風が木の葉に乗って
秋が__
白馬も山は優しく歌い
ほのかに顔を染めて
稲刈りが始まる__
聞き慣れた歌声が去って
待ちこがれた 息吹が
白い世界に手招きされて足跡残し
冬が__
白馬の山は 自然が残した夢のよう
山小屋に煙がのぼる__